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8月にできたこと 9月の目標 ネコと田んぼ先生のお尻に火がついている

 1ヶ月が終わりました。 周産期の安全を守るために、まずは麻酔科医が働きやすい環境を作って、お産へのハードルをさげることを目標にします。 ■8月の達成項目 医療従事者向けアンケートの設置完了 無痛分娩用の麻酔カートの設置 ORに1椎間CSEAキットの導入 ■9月の予定 無痛分娩の申し送りを始める 産科麻酔アンケートのフィードバックができる仕組みを作る 麻酔カートの中身を決め、自動補充できるようにする 麻酔記録のもれを減らすために項目を入れられるようにする。 手術室に産科危機的出血への対応指針2023の張り出し(依頼) シミュレーション教育や麻酔科医向けの産科麻酔教育を始めたいがそれはまだ先の予定。 まだ人に教えられるほどの知識がないのだ。

申し送り始めました 

 ついに、産科麻酔内での申し送りが始まります!! 申し送りで麻酔科医同士の情報共有が円滑に進めば、チームとして妊婦さんを管理できるようになります。 病院によって潤沢な麻酔科医がいる病院、そうでもない病院では申し送りの形態も変わります。 当院はマンパワー不足なのでコミュニケーションツールを有効に活用して、できる範囲で頑張ります。 ふと思い出した言葉 「真のエリートは有名企業でふんぞりかえる人のことではない。赤字の町工場で汗水流しながら働く奴のことだ!」 by 母校の先生 この言葉の呪いはつまり、「楽はしないで、報われるかどうかわからない苦労をせよ」。 苦行礼賛 をよく表した言葉であるが、卒業して何十年経ってもまだ覚えているとはよほど好きな言葉なのだろう。 せんせー!!今まさに汗水流してますよー!!

嬉しいことがあった! アンケートを褒められた

 産科麻酔のアンケートを設置したことについて、お褒めの言葉を他の麻酔科医から頂いた。 『集まる機会があまりないので、あれがあると気軽に相談できそうでいいね、ありがとう』 嬉しかったけど顔に出せませんでした、突然すぎて。 コメントの回収もちゃんとしないとね!!

言われるまで気づかなかった、無痛分娩への苦手意識の話

ある上司と無痛分娩をどうしたら医局員全員でできるのか、相談して頂いたご意見。 ①麻酔導入依頼があったとして、どこに行ったらいいかが分からない。 ②何を助産師が準備をしてくれていて、何を麻酔科医が準備しなければならないのか分からない ③助産師は患者の体位とりも含めて、どのくらいの介助ができるのか知りたい ④PHSで「妊婦が痛がってます」と言われたところでどうしたらいいか分からない。 ①②は手術室からLDRまでの動画を撮影して医局会で共有してみようか。 できれば患者役も入れて、背中の消毒までを一連の動画にしてみるとか、やっぱりVRかなぁ← 2.3回経験すれば解決するのではと想像。。。 ③はばらつきがありそう。普段意識しないでやっていた(適宜その場で指導してた)ので現状が全く分からない。まずは現状確認。 ④これは麻酔科控室にマニュアルがあって掲示してある。マニュアルの存在が浸透していないか、または知識だけでなくて実際に経験しないとできないということだろう。シミュレーションができたら、実際に分娩棟に向かう事ができたらいいのだが。 ①-④の問題に関連する話。 麻酔科医の日勤が相当忙しい。 分娩棟から無痛分娩の依頼があったとき、麻酔科のリーダーは仕事に慣れている人を分娩棟に派遣する傾向がある。 その日の仕事を最も効率的にこなすことができるためである。 しかしこのやり方は、経験者に症例が集中し、経験がない人に症例が集まらない問題がある。 長期的な観点で見れば、無痛分娩の管理が出来る麻酔科医を増やす事が、医局の利益に繋がるが、そうはいかないようである。 一歩一歩、取り組んでいきたい。

無痛分娩の思い出 その2

経膣分娩後、胎盤が剥がれなかった。 経静脈的に鎮痛・鎮静し産科医が処置を続けた。 幸いなことに出血はそこまでではなく無事に終了した。 これで私の仕事も終わったものと片付けをしていたら分娩室に旦那様が入ってきた。 すごくコワモテで、軽く会釈して終えようと思っていたら「妻を助けてくれてありがとうございました」と言われた。 麻酔科医からしたらいつも通りの仕事で慣れきっており、あっても産後の鎮静管理で感謝の言葉を患者様から頂くくらいだったが、家族から言われたのは初めてで大変驚いた。 母親でも父親でも子供でも、その家族では誰が欠けても残された人たちは辛いはず。 処置に時間がかかったから旦那様も心配になったのだろう。 仕事のやりがいを感じた瞬間だった。 

今週を振り返る ネコと田んぼ先生 「どうにかしたい」

いいことがあった。 師長から分娩室用の産科麻酔カートを貰えたし、中の補充も考えてくれるとのこと、大変ありがたい。 辛いこともあった。 無痛分娩前の外来診察で麻酔施行に関するリスクがあるとして、それをどう記録に残し、備えるか。 数ヶ月前のカルテを見たところで現状は伝わってこない、数ヶ月前からリスクを把握していたのに全て当日の麻酔科医に任されていてる。 当日よ!! わかっているなら数日前からアラート出して備えよ!! とネコと田んぼ先生はひっくり返りそうになった。 結局最後は腕力的な麻酔になってしまった辛いorz 残念ながら産科麻酔の外来は通常の麻酔科医が行なっているため、産科に関する知識(興味)はない可能性があるが、そこを無理強いしてはいけない。 今考えている作戦は以下。(作戦というほどのものでないのは承知) 産科麻酔外来で診た患者を台帳に登録してもらう →台帳を産科麻酔チームで評価、麻酔計画を立てる。ハイリスクであれば再診を指示する。 and 産科から今後の出産予定患者のリストをいただき、カルテ診しハイリスクを再診していただく(台帳登録)。 これで直近と少し先の患者が把握できるのではないか。 あともう一個、申し送り POOR 前日の送りがない(してなかったごめんなさい) なので申し送りシステムを作ります!!

アンケート設置完了!! 

7月に作った麻酔科医、産科医、助産師向けに作ったアンケート(投書箱)を病棟ナースステーション、分娩室、麻酔科控室に掲示できました!! 掲示前に師長と教授に許可をもらってから掲示しました。 一人でやるとトラブった時にリカバリーができないので、各方面にお伺いを立てながら話を進めます。 仕事はみんなで頑張ります!! 先日、ちょっとしたハイリスク妊婦を1人で管理して、硬膜外カテーテルを使った帝王切開まで持ち込むことができて安堵したことがありました。 しかし、これでよかったのだろうかと。 ちょっとしたテクニックを他の麻酔科医に伝えて、彼らが同じように出来るようになれば、組織としての能力が上がっていくはず。 でも実際には誰にも見せることもできずに終えてしまった。 手術室運営が忙しいからしょうがないのかもしれないが、どうにかならないものかね。 GoPROを装着するか、VRカメラで撮影してそれを供覧するか(そもそもそれだけの需要があるのかどうか..)思うわけです。 私がいなくても回る組織を作るために、知識を他に伝えていくことが大事なのです。

施設の問題点 中から見るか、外から見るか

勤務地が変わり早速、新天地で産科麻酔に関わる機会がありました。 (おや、あれがない、これがない 麻酔しにくい。。。) いろいろありました。 この感覚、外の人にしか感じない感覚だと思ってます。 長期間勤務していると、その問題に慣れてある程度コントロールできるのか、 そもそも問題であることに気づかないままここまできてしまったのか。 安全が確保されていた施設からみてみると、命綱なしで仕事をしているようにも見えます。 ここでお師匠の言葉「赴任早々、熱くなるな。君にとっては新しい季節で使命感で燃え上がっているかもしれない。でも、他の先生からしたらいつもの日なのだ。温度差があるのはいけない。まずは観察、ゆっくり介入しよう」 まだ介入はせず、観察項目を増やすところから始めます。 好きな言葉。『You can not improve what you do not measure.』 観察を十分にして、問題点を見つけ介入方法を決め、上長と相談しよう。